入院当日（手術前日）


朝７時、夫ＹＵＹＵ氏の運転で自宅出発。子供達も同行。６泊７日の入院予定なので、家族はホテルに２泊して、手術翌日まで一緒にいてくれる手はず。もっとも、上の娘は「温泉入りたい」、下は「ダンゴ食べたい」（←以前行ったとき、入浴後にサービスで出してくれた名物ダンゴがいたく気に入った模様・・）などと、半ば（以上！？）旅行気分かも。ちょっとは心配してくれよ〜・・(^_^;

高速道路は込むこともなく、途中休憩も入れなかったので、９時には目的の都市へ。１０数年前は５時間かかったのが、驚異的な短縮、道路建設中はひたすら「環境破壊反対」だったけど、出来てみるとやっぱ便利・・つまりはいかに開発と保護とのバランスをとっていくかが課題なんやな〜・・などと毎回ありきたりの感想を今回も。
もう何回も利用してるのに、我ながら進歩のない人間やなぁ・・・とか考えているとＹＵＹＵ氏、

降り口、ここやっけ？？

と直前になって言う。

え゛っ！？

とか言っている間に行き過ぎてしまう私達・・・

あ・・あほや〜〜〜！！

今年に入ってからも、既に高速バスで５回通った私、とりあえずひたすら謝るものの、まてよ、前々回の手術内容説明の折にはＹＵＹＵ氏も付いてきてくれたはず・・・。
しか〜も、

今度運転せなあかんけん、降りるトコ、よ〜に覚えとかな

てゆ〜てたやん・・・（爆）

すかさずそこんとこをつっこみ、言うやろと思たわ・・と彼がぼやくのを聞きつつ、結局次のインターまで８キロ余分に走って、降りざま眼前に開けた海を堪能する間もなくとって返す。
時間にして１０分、高速代６００円の損失(^_^;

ともあれ９時４０分に病院着。指定された時間は１０時だったので、それでも余裕でほっとする。
まず１階で入院手続き後、２階の婦人科へ。同日入院の方と２組揃ったところで、看護師さんに案内されて３階入院病棟へ。
ここです、と通された部屋は、事前に個室だと聞いていたものの・・・

うわ〜〜・・・広いやん〜〜〜^_^

と感激。
この病院では、婦人科で腹腔鏡手術をする患者さんは、部屋が空いている限り個室に入れてくれるとのこと。
その心遣いと、個室数の多さ（←後日確認したところ、同タイプが８室ほどあった）に、さすが同県、公営病院でこの設備、地元とは違うな〜と感心する。
設備は、洗面、洋式トイレ、テーブル＆ソファ、カード式電話、同じくカード式テレビと冷蔵庫付きキャビネット、等々。

子供達、早速ソファに陣取って、マンガとＤＳでくつろぎまくり（笑）
一方ＹＵＹＵ氏は片隅の丸イスへ。
σ(・_・)も荷物を片付けて、とりあえず服のままベッドに寝っ転がる。事前に、入院当日は色々と忙しいと聞いていたのでやや拍子抜けしつつ（笑）、そのまま１時間弱経過。

やっと１１時過ぎに看護師さんが来てくれて、カルテ用に（←多分・・）入院までの経緯を簡単に話す。内膜症の自覚症状を聞かれて、「生理時の排便痛以外は特に無かったんです・・」と言うと、ちょっと驚かれた（←受け持った患者では初めてなんだそう）みたいで、「それは本当に良かったね」と返される。この病気を持っていると、生理痛が激重になったり、腰痛その他色々と辛い症状が現れるのが常なので、その点は本当に自分でも幸運だったと思う。
その後部屋を出て病棟の説明を一通り。ＹＵＹＵ氏と共に歩きながら聞く。

ほどなくして別の看護師さんがやってきて、今日の下剤に使用するミネラルウォーター２Ｌ分を持っていく。
実は今回σ(・_・)が受ける手術は、直腸表面の内膜症病変を取る可能性が大のため、予め超強力な下剤を飲んで腸を綺麗にしておくという手はずになっていたのである。無論朝から絶食で（←水分は可）
いわばこれが本日のメインイベント（笑）
で、その下剤を飲むのに、水道水が嫌ならミネラルウォーターを持参してね、と言われていたのだ。
しかしそれを持っていくとは？？と思っていると、ほどなくとって返した看護士さんの手には、ばかでかい詰替用の液体洗剤容器のようなものが（笑）
容器には目盛りがふってあり、丁度２Ｌのところまで水？が入っている。

あの・・下剤は？？

これですよ^_^

そう・・てっきりσ(・_・)は、錠剤を飲んで水分を取るんだと思っていたんだけど、どうやらその容器に予め入っている下剤のもと（笑）に水を足して、液体下剤が出来上がり〜・・・だったらしい。

これ、一応１２時、２時、４時、６時に５００ｍｌずつ飲むことになってるけど、多分まずくてとても飲めないと思うから、そんなに無理しなくてもいいですよ。夜９時までに全部飲んでくれればいいですからね^_^

まずいんですか？

なんていうか・・・しょっぱいし・・・。みなさん、ポカリとか、ああいうので誤魔化しながら飲んでらっしゃいますね。


・・・なら、やったろ〜やん・・・！！！

突如漲る闘士！！　燃え上がる決意っ！！（←特撮ヒーローっぽく（笑））
っつ〜のはまあ、冗談として(^^ゞ

実はこの手のマズイ系医薬品（←ていうのか（笑））は、結構飲める自身のあるσ(＾＾)。改良前のバリウムも平気だったし、なんとかなるやろ・・・と、気を大きくもつことに。

この時点で１１時半頃だったので、家族には昼食（←朝食も兼用(^_^;）を取りに行ってもらう。

でもって相変わらずぼけっとしていると、

着替えてらっしゃいますか？剃毛しますので。

と再びさきほどの看護師さんが。
いけね〜、とりあえず今日はここの病衣を借りよう、というので、さっき持ってきてもらっていたんだった(^_^;
慌てて、その限りなく浴衣に近い病衣を来て、上にスウェットのパーカーを羽織り、さっき説明されたとおり処置室へ向かう。

さて、剃毛・・・つまり毛剃りですが・・・

感無量でした（←なんじゃそれ（笑））

処置してもらった後部屋に戻るとすぐ、今度は内科からの呼び出しが。
先日受けた甲状腺機能を調べる血液検査の結果を聞くために、予め今日の１２時に予約を入れてくれていたのだ。すでに着替え済みだったので、まぁいいか・・と、そのままの格好で受診。いかにも入院患者っぽい（笑）

そして肝心の結果は・・・またも異常なし。一体何なんやねん〜〜・・(^_^;
ともあれ手術には差し支えない旨をもう一度確認、術後に改めて経過観察することになる。

その後シャワーの予約を取ってくれていたので、今朝方洗った頭＆顔も、念のためもう一回。プラス毛剃りの後始末（笑）も。

さて、こざっぱりして部屋に戻るも、家族はまだ。１２時も３０分ほど過ぎたので、いよいよ例のマズい下剤にチャレンジすることに。
確かネットの体験記で、これが一番辛かった、とか言うのを読んだ記憶があるので、これから我が身にどんな運命が待ち受けているのかと、不安半分、好奇心半分（←いや・・好奇心８割かも（爆））

容器を手にとってよく見れば、そこには「液体腸内洗浄剤」などと書いてある。
腸内洗浄？？・・・それってカフェコ○ンみたいなもん？？なら、この機会に試せてラッキーかも^_^、とか思いつつ、持参の１００均コップになみなみと注いで、いざ、ごっくん！！

・・・ま゛ずっ・・・！！！

・・・これ、絶対吐く人いると思う（爆）
なんつ〜か、生ぬるい塩水に出来損ないのスポーツドリンクを少しばかり混ぜて、安っぽいレモン風味を僅かにつけた感じ(^_^;
う゛う・・・表現力不足に付き、うまく描写できないぃ〜〜(^_^;

でもまぁ・・私的には、息を止めて（←ポイント）ぐいっと飲めば、なんとかなるかな・・・という結論に達し、どうにか飲み干すことに成功。そして残りは１．７Ｌ
・・・道は長いのであった・・・（爆）

そうこうしている内に、今度は点滴。なんと今日から手術翌日まで、まる２日間入れっぱなしになるのである(^_^;
σ(・_・)はどうもこの点滴というのが嫌いで（←・・って、好きな人はあんまりいないだろ〜けど（笑））、というのも、ちょっとでも動くと針が血管からずれそうで恐かったんだけど・・・いやあ、最近の医学の進歩は素晴らしい^_^
今は、針じゃなく、極細のシリコンチューブを血管内に入れるので（←刺すときは針も一緒でそのまま針だけ抜く）、ちょっとやそっと、手を動かしてもずれる心配はないんだとか。噂には聞いていたけれど、自分がされるのは初めてなので、ちょいドキドキ（笑）。場所は右手首、刺すときに若干痛めだったものの、何事もなく無事終了したようで（←結構血管が太いので、あまり失敗はされないんだけど）ほっとする。
（追記　後日看護師さんに聞いたところ、このチューブ、患者にとっては便利だけど血管に入れるのは針の時と比べて難しくなったそう。上手にしていただいてありがとうでした^_^）

でも・・これだと、かのＢＪ名作「針」の話が成り立たなくなっちゃうのよねん。アニメでも初っぱなからやってたけど、実はあの時から気になっていたんだよな〜〜・・・と多少複雑な気持ちに（笑）

そうこうするうちに家族が帰ってきて、下の娘が開口一番

・・・なんか、病人らしくなってきたなぁ・・・

・・・だから病人なんだってばよ（笑）

この後、再び彼女はゲームに熱中、上の娘は、昼食ついでに行った古本屋で買い残した宝塚本があるとかで、それならもう一度行ってらっしゃいと、夫と共に再度外へと送り出す。実際、今日はついてもらってても、特に用事もないし（笑）

再び静かになったので、この入院の為に持ってきた文庫本の中から、藤田 紘一郎氏（←故亀谷了氏と共にマイフェイバリット^_^）「恋する寄生虫」を読んでいると、お次は採血。左手から難なく終了。
その後、読書とマズい腸内洗浄剤を飲む間にあったことは・・・


その１　麻酔医からの説明

明日の手術における麻酔の手順、起こりうる副作用等の説明を受ける。やって来たのがうら若いお兄さんなのでちょっとびっくり（←いや・・大丈夫なんかいな・・と（爆））
でもって、もっとびっくりしたのが、手術前に病室でされる筋肉注射の説明時。
この注射、昨年母親が２度手術をしたときも、「麻酔を効きやすくするため」というので、当然のように打ったのに、なんと彼は

どうされますか？

と尋ねるではないか！
なんと選択制・・・必要不可欠な処置じゃなかったのねん。
聞いてみると、この注射、「麻酔を効きやすくする」というよりは、「意識をぼ〜っとさせる」効果があるらしい。つまり、患者の手術への恐怖や不安を取り除く意味合いが大きいんだとか。

注射しなくてもかまわないんですか？

もちろんいいです。それで麻酔の効きに差が出る訳ではありませんので。

・・・めまぐるしく考える私。
ここまで来たからには、当然手術を受ける覚悟はできてるし・・・なら・・・なら・・・是非ともハッキリした意識のままで、手術室をしかとこの目で見てみたいっっ！！
（ああ・・・憧れのＢＪの世界がすぐそこに・・・はぁと(*^。^*)）

じゃあ・・止めときます。

・・・動機、不純っすか！？・・・(;^_^A アセアセ…


その２　救急救命士による気管挿管実習の説明とお願い

事前に主治医Ｍ先生から聞いていたので知っていたけど、改めて麻酔医の先生と救急救命士さんが来る。
あれ・・この麻酔医はかなりベテランそう。してみると、この先生がメインで、さっきのお兄さんはインターンなのかも？と思い当たる。

それはそうと、この気管挿管、平たく言えば、麻酔中の患者の呼吸を助ける為に気管チューブを挿入すること。
実はσ(・_・)の母親は、術前に、これがなかなか上手くいかずに苦労していた。麻酔医の先生に、もう少し痩せないとねぇ・・と言われたり。つまりは口内や喉にお肉がつきすぎて、気管が狭くなっていた由。
んでも、確かにマジヤバ太りすぎの我が母ならともかく、一応σ(・_・)は標準体重だし、それにこちらの病院では、この気管挿管を全身麻酔後にするらしい。
挿入時に起きる可能性のある問題（←歯が欠けるとか、口内に傷がつくとか）について一通り話を聞くも、

・・・どうせ麻酔後で意識ないじゃん^_^

救急救命士さんの技術向上にも貢献できれば嬉しいし、すんなりＯＫする。

（追記−そもそも気管挿管ってのは、どの病院でも麻酔後なんだそう。で、母親の場合は、病院の方針なのか母親個人の太りすぎのためかは分からないが、事前に挿管の練習？があったという訳・・勘違いしてました、私(^_^;）


その３　手術時間の説明

前もって、朝イチになる可能性が高いですよ、とは聞いていたが、晴れてそのまま決定。
病室を出るのが９時前で、手術開始時刻が９時３０分とのこと。
待っている間に不安が募ったりするのもイヤだし、さっさと済ませて欲しいと思っていたので、めっちゃ嬉しい^_^


さてさて。
そうこうしている間にも静かに時は過ぎゆき、順調に腸内洗浄剤も減っていく。やがてＹＵＹＵ氏と、宝塚本大収穫で、満面に喜色を湛えた長女も戻ってきた。

んが。
・・・お腹・・・なんともないよん・・・
もともとそちらの方はいたって順調なσ(＾＾)、今朝も出すべきものは出してきたし（笑）、なら効きもいいはず・・と思ってたんだけど・・・(^_^;
心配になって、丁度血圧＆体温を測りに来た看護師さんに訴えると、

大丈夫、今に始まりますよ^_^

御神託にも似たその言葉を信じてまた読書。
そして、飲み始めてからおよそ３時間後、半分以上をなんとかお腹に収めたところで・・・

・・・・ちょっとトイレ・・・（爆）

慌てて道を空ける娘達。そんなに怯えんでも〜(^_^;

果たして。

お゛ぉっ！？！？・・・・・・（＾＾；；；；；・・・・・・・・・・・・・・・・

いんや〜〜〜、びっくり〜〜〜！！　プラス感動〜〜〜（笑）

水みたいにどんどん出るから・・・と、事前に先生に言われていたものの・・・、本当に、アメリカン〜なのが（←食べながら見てらした方、御容赦〜(^_^;）、どっしゃ〜〜〜！！っと。
ただし、全く苦痛はなし。
さぞやエライ目（←標準語だと「大変な目」）にあうだろ〜と思っていたので、結構拍子抜け（笑）

その後、予定通り６時には全部飲み終わり、就寝までの間、おおよそ４、５０分に１回ぐらいの割合で順調に腸内洗浄する（笑）


てな訳で。
長いようで短かった午後は終わり、夕闇迫る６時半過ぎに、明日は８時に来るから・・というＹＵＹＵ氏の声を残して、家族はホテルへ。泊まるのは全国チェーンのビジネスホテル。部屋はシングルとツインを１つずつ。
そして入院して初めて一人になった後のσ(・_・)は・・・なんということもなく再び読書（笑）
「恋する〜」は読了したので、ひたすらマンガ文庫の「山岸涼子自薦短編集」を読む。

明日はいよいよ手術・・・けど結構心は平静かも。いわば「まな板の上の鯉」・・・いやいや、やっぱりそれは、自分で納得しての手術だからこそなんだろうと思う。それに何よりも先生を信頼してるし。

就寝は９時半。で、９時に安定剤を服用する手はずに。
今朝が５時半起きで、昨夜は実質５時間弱しか寝ていないので、飲まなくても寝つけられる自信はあったけど、そこはちゃんと言いつけを守って（笑）、９時１０分過ぎに服用。人生初めての安定剤体験（笑）だったせいか、１５分ほどでめっちゃ眠たくなり、トイレ・・もそこそこにベッドの中へ。
予定通り９時半就寝。

もち、朝までぐっすりでした^_^



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