■　キャラクター名

末広町の伝八（すえひろちょうのでんぱち）


■　作品名

大江戸風雲絵巻　天の眼／松竹映画（１９５７年）


■　主なキャスト

業平小僧（高田浩吉）
お千代（高峰三枝子）


■　人となり（笑）

その通り名からして、末広町に住まいすると思われる江戸の岡っ引き。
男っぷりも気っ風も良く、また、行く先々で「伝八親分」と一目置かれている様子や、捕り物の際には大勢の捕り方を先導していることから、腕もかなり良いと思われるのだが、目下の獲物である、神出鬼没の義賊・業平小僧だけは、何故か毎回あと少しのところで取り逃がしてしまうのだった（笑）

だが、やがて彼の正体が、実は自身の幼なじみである伊之なのではないかと気づき、加えてその盗みの理由が、田沼意次・意知親子の悪政に苦しめられる庶民達を救うものであることに、かねてから共感を覚えていたためか、彼と、彼を慕う女掏摸のお千代がお上に追われている際、追っ手の側であるにもかかわらず、自らの身体を張って彼らの隠れている場所を捕り方達から死角に置き、無事に２人を逃がしてやる。

更に、伊之のために黒装束を着けて身代わりとなり、自らの姿を役人達の前に晒したお千代が、彼らの刃にかかって果てた時には、迷わず彼女を業平小僧だと断定して事態を収束、結果的に伊之を救ったのだった。

その後田沼は失脚し、江戸の町にも平和が戻ったため、お上に十手を返して、本来の生業だった鰹節屋（笑）に戻る。
なお、岡っ引き時代は独り身だったと思われるが、きっとそのうち気だての良い女房をもらって商売にも精を出し、後々まで幸せな生活を送った・・のだろうと思いたい（笑）